映画『イエスタデイ』(2019)、観たけど微妙だった
ダニー・ボイル監督、リチャード・カーティス脚本の映画『イエスタデイ』(2019)をアマゾンプライムで観た。
うーん、微妙だった。映画公開時に、よかったら観ようかなと思って評判を調べたら微妙だったので結局やめたのだが、実際そのときの評判通りだったと思う。現在の Amazon 上での評価はなぜか高くなっているけれど。
売れないミュージシャンが、交通事故に遭って目が覚めたらロックバンド「ザ・ビートルズ」がいない世界で、自分だけがビートルズの曲を覚えていて、ビートルズを歌ってヒットしていくという話。ありがちな話でもあるし、藤井哲夫原作・かわぐちかいじ作画の『僕はビートルズ』(2010-2012)という似たような展開の漫画がすでに日本にある。ただ、面白くなるのは間違いない話なので、実際まあ面白い。主人公が最初のうちはちゃんと苦労していたり、幼馴染兼マネージャーのヒロインがいい人だったりして、悪くない。
が、その後、主人公がヒットしていく流れもくだらないし、ヒロインとの関係が悪化していく流れもいつもの映画のパターンだ。そして、結末は映画的な大掛かりな告白シーンを経て、ご都合主義的にハッピーエンドになる。凡庸なエンターテインメント映画の脚本で、ビートルズというギミックが加わっているだけ。