コンピュータ・キーボード
1 Preferences on computer keyboards
JIS or US keyboards
コンピュータ・キーボードはずっと JIS キーボードを使ってきた。しかし JIS キーボード自体に思い入れはなくて、US キーボードでもいいと思っている。特に、特殊な環境では JIS キーボードでも US キーボードとして認識されてしまうので、普段から US キーボードを使った方が混乱しないことがある。
Switching languages
Mac JIS キーボードでは、スペースキーの左右にある「英数」「かな」キーで英語入力と日本語入力をスイッチできる。JIS か US キーボードかに思い入れはないが、Mac JIS キーボードの「英数」「かな」キーだけは気に入っている。
日本語をメインで書きつつ、アルファベットの各種用語や英語やプログラムコードも書く人は、日本語入力と英語入力の切り替えを頻繁に行う。Windowsの「半角/全角」キーは、トグル形式なので現在の状態を意識していないといけない。US キーボードで IME を切り替える標準的なショートカットになっている control-space
は、やはりトグル形式だし、2つのキーを同時入力しないといけない。また、わたしはもうエディタに Emacs はやめて VS Code だけ使うようになったが、Emacs は control-space
がマークをセットする機能なので被る。
「英数」「かな」に慣れたせいで試したことはないが、「英数」「かな」キーがないなら、IME のキーボードショートカットキー「日本語入力にする」と「英語入力にする」を設定・利用した方がまだよさそう。今見ると、Mac の Google 日本語入力は control-shift-J
で日本語入力になり、control-shift-;
で英語入力になる。3キー同時押しはちょっと面倒か。
Function keys
HHKB のような最小のキーボードでは、ファンクションキーもない。ファンクションキーはあまり使わない。といっても Mac であれば、ファンクションキーに位置する Mission Control、Launchpad、ボリューム上下ボタンは活用する。
HHKB では Fn-4
などを押して対応している。活用するといっても IME 切り替えほどでないため、これは許せる範囲。ただ、昔、Windows でゲームをしていて HHKB のファンクションキーを押すのが面倒だった気はする。持ち運びや、ラップトップのキーボードの上に重ねる「尊師スタイル」をしない限り、ファンクションキーの1列が加わるくらい特にデメリットでないから、あってもよさそうに思う。
Numpads
テンキーはいらない。
PageUp, PageDown, Home, End keys
PageUp, PageDown, Home, End キーなどはさすがにない方がよい。ページ移動や行頭行末・文頭文末移動は活用するが、さすがにこれらのキーは遠すぎて複合キーのショートカットの方が使い勝手がよい。Insert、Delete キーも同様。PrtSc、ScrLk、Pauseキーは使ったことがないレベル。
ただ、Emacs のキーボードショートカットが使えない Windows などでは、少し困るかもしれない。
2 Keyboards
Happy Hacking Keyboard JIS
HHKB JIS はずっと使っていた。
- ファンクションキーがないことは好みのレベル。
- 左下にある「半角/全角」用のキーは、「英数」「かな」キーも別にあるため不要。代わりに
command
キーを広くしてほしいが、まあ仕方ない。 - スペースキーが狭く、その左右の修飾キーの位置が標準的なキーボードと微妙に違う。久しぶりに触ってみるとミスしがちだったが、活用していたときにそうだった気がしないのは、慣れていたんだろう。
今考えるとほとんど不満はないので、なぜ別のキーボードを買おうとしたか、よく分からない。
Happy Hacking Keyboard US
自分が JIS キーボードに慣れてしまったせいもあるが、HHKB US には首を傾げる。
- 十字キーがなくて
Fn
キーと組み合わせて入力しないといけない。確かに、慣れれば難しくなく、ホームポジションからあまり離れずに入力できる利点はあるが、だったらFn
+ vi キー配列とかの方がよかったんじゃないのか? 矢印キーはさすがにあってよかったと思う。 - 標準的な 101/104 キーボードとは、
\
、`
,Delete
キーの位置が異なる。普通の US キーボードと一緒に使おうとすると、JIS との差ほどでないが違いがある。\
キーが遠くなっているのも嬉しくない。 - 「英数」「かな」にあたるキーが欲しい。が、これは US キーボードだから仕方ない。
- キーを最小限にした結果、左下と右下が空いているが、もったいない。
Keychron Q1 JIS
HHKB JIS は液体をこぼして事実上使えなくなって、その後買った HHKB US は上にあげたような理由から慣れなかったので、次の候補として Keychron Q1 JIS を買ってみた。HHKB JIS でもよかったのだが、ちょっと新しいものを試してみたかった。
- 打鍵感はよいが、HHKB と比べてどうかはよく分からない。HHKB は静電容量無接点方式で、Keychron はメカニカル(買ったのは赤軸)。明らかに打鍵感は違って、好みの差は出そうだが、今のわたしはどちらも同じくらいの印象。なんとなく、長時間打つときの疲れは静電容量無接点方式の HHKB の方が出にくく、高速なタイピングはメカニカルの Keychron の方が向いている雰囲気。
- ファンクションキーがある。普段の使い方では、あってもなくてもいいという印象。
- PageUp, PageDown, Home, Delete キーがある。いらないが、1列右側に追加されているだけで、それも十字キーで必要な列なので、特に邪魔という感じはしない。
- 右上にボリュームノブがある。使い勝手は悪くないが、なくてもよい。
- とても重い。持ち運びや尊師スタイルをするキーボードではない。
- 左上の「半角/全角」キーは、VIA ソフトウェアでキーマップを変更して
Esc
に変えた。Esc
キー自体は「半角/全角」キーのすぐ上にもあるのでちょっと変なキーマップだが、デフォルトだと Mac では`
にしかならないので微妙。 a
キーの左はcaps lock
だが、VIA でcontrol
に変えた。Mac であれば環境設定で、Windows でもレジストリで同様の対応はできるが、どの環境でも同じ設定にまとめた方が楽だろうから VIA 側で設定した。
HHKB JIS と比べてみると、総合的には HHKB JIS の方が完成度は高いと思う。ノブ、PageUp、PageDown、Home キーの価値が低すぎる。また、重すぎる。置きっぱなしであれば、ノブなどの余剰キーのスペースにしても重量にしても特に気にならないだろうが、単に無駄のない完成度の高さは断然 HHKB JIS。その HHKB JIS も HHKB US と比べればキーの数が多いが……。
Keychron Q1 はキーを簡単に入れ替えられるしキーマップも簡単に替えられるため、余剰キーは好きなものにカスタマイズできる。ただ、特に割り当てるとよさそうなものが思いつかない。ファンクションキーがすでにあるし、結局ホームポジションから離れていてあまり使い勝手はよくないし。
Keychron Q1 自体はよい製品だろうと思う。ちょっと高いが、HHKB はもっと高いので、まあこんなもの。打鍵感は HHKB とまったく違うが、同じくらいよい。Bluetooth に対応していないが、わたしは有線好きなので気にならなかった。比較的コンパクトなキー配列なのに一番右の列の存在価値が低すぎるので、キー配列のクオリティがいまいちだが、そのへんのキーが欲しいか、キーマップでマクロか何かを設定したいと思っている人には意味がある。
Etc
Kinesis Advantage360 を試してみたいが、高いし、今日本の公式販売代理店のものは売り切れだった。