アリ・アスター『ヘレディタリー/継承』

アリ・アスター監督の映画『ヘレディタリー/継承』(2018)、観た。

アリ・アスターの映画は、『ミッドサマー』(2019)を映画館で観た。不満も多かったが面白くはあったので、同監督の前作である『ヘレディタリー』が Amazon プライムに来て、観てみた。

真っ当なホラー映画だった。『ミッドサマー』を先に観たせいで変な感想になってしまうが、『ミッドサマー』のカルトや異様な雰囲気が本作にもある。ただ、『ヘレディタリー』の方が直球のホラーで、『ミッドサマー』よりも怖いが、『ミッドサマー』の白く美しい村の世界のページを裏返すとぺりぺりと音を立てて醜い異常なものが見えてくる感じはない。『ミッドサマー』ははっきり言って失敗作だったと思うが、でもポテンシャルとオリジナリティは『ミッドサマー』の方があったと思う。『ヘレディタリー』の方がまだ失敗していない。でも『ヘレディタリー』もどちらかと言えば失敗作だと思う。